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2025.11.19 【11月7日安全講演レポート➁】安全講演で高い関心を集めた「脳のアンチエイジング食」|自然食・たんぱく質・糖質制限を脳科学で解説

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安全大会講演_脳の老化を防ぐ食事_コギトラボ先日、全国で電気・設備工事を中心とするエンジニアリング展開されている企業様で講演の機会をいただいた際、参加者の皆さまから大変興味深いご質問を複数いただきました。
前回のブログでは、その中の一つである「最近、人や物の名前が思い出せないのは老化なのか」というご質問について、記憶の仕組みと正常老化の観点から詳しくお話ししました。

今回のブログでは、同じ講演の質疑応答で寄せられたもう一つのご質問、
「脳の老化を防ぐためには、どのような食事を心がければよいのか」
というテーマを取り上げたいと思います。

当日は、「自然に近い食事を基本にすること」と「たんぱく質をしっかり摂取すること」を中心にお答えしましたが、脳科学・栄養学の観点から補足したい点がいくつかあります。
また、最近よく話題になる“糖質制限”と脳の健康との関係についても、触れておきたい重要な論点です。

今日は、それらをまとめて分かりやすくご紹介します。

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“脳を老化させない食事とは

▶ なぜ「自然に近い食事」が脳に良いのか

講演でもお話ししましたが、脳の健康を保つためには
「できるだけ自然に近い食材を食べる」ことが基本です。
これは、加工食品に多く含まれる添加物・酸化した脂質・過剰な糖分が、体内で炎症を起こしやすく、慢性炎症が脳の老化(神経細胞の機能低下)の一因になるためです。

脳は全身の中でも炎症の影響を受けやすい臓器です。
野菜や魚、豆類、ナッツ、オリーブ油といった抗炎症作用のある食材を中心にすると、慢性炎症のリスクが下がり、脳の老化を防ぎやすくなります。
これは地中海食が認知症リスクの低下と関連するとされる理由とも一致します。

▶ たんぱく質が脳に不可欠な理由

たんぱく質は筋肉の材料だけでなく、脳の神経伝達物質の材料でもあります。
たとえば、

◆セロトニン(精神の安定に関与)

◆ドーパミン(意欲・注意力に関与)

などは、食事から得られるアミノ酸が材料です。
不足すると神経活動が低下し、注意力・思考速度・気分の安定性が落ちやすく、結果として「脳の元気が保てない」状態になります。

また高齢期は筋肉の減少が進むと、脳へのエネルギー供給も不安定になるため、1日あたり体重×1.0~1.2gのたんぱく質を目安にするとよいとされています。

糖質制限と脳の関係

▶ 過度な糖質制限は脳に負担がかかる理由

ダイエットの流行とともに「糖質制限」が広まりましたが、脳にとって糖質(ブドウ糖)は主要なエネルギー源です。
特に 注意・記憶・判断 といった高次機能は大量のエネルギーを必要とするため、極端な糖質制限を長期間続けると、次のような現象が起こりやすくなります。

加齢により脳の柔軟性(代謝の切り替え能力)は低下するため、長期の糖質制限は負担になります。

▶ 「糖質制限が認知症リスクを上げる」と言われる背景

「糖質制限で認知症リスクが上がる」という議論の根拠の多くは、

◆コレステロール代謝の異常
◆甲状腺ホルモンの低下
◆海馬へのストレス増加

などと関連するとの指摘もあり、これらは記憶形成に影響する可能性があります。

もちろん「適度な糖質制限(糖質の質を選ぶ、過剰摂取をしない)」は問題ありませんが、極端・長期となると脳への影響が無視できなくなります。

ではどうすれば良いのか?

▶ 脳にやさしい“バランス型”の食事

以下のような方針が現実的で安全です。

自然な食材を中心にする(抗炎症食)
 野菜・豆類・魚・果物・オリーブ油・ナッツ類

適度な糖質(質の良い炭水化物)をとる
 玄米、雑穀、根菜、果物など

毎食にたんぱく質を入れる
 魚・肉・卵・大豆製品・乳製品

極端な糖質制限は避ける
 思考力・記憶力の維持のため

脳は「使う・食べる・生活リズム(睡眠・運動)」の3つの要素で若さが保たれます。
食事はその中でも土台となる部分です。
極端な方法に走らず、脳にとって本質的に良い食習慣を積み上げることが、結果として“脳のアンチエイジング”につながります。

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