2020.02.17 脳に新しい脳神経を自分で作り出す…海馬を活性化でうつ状態改善・認知症予防
タグ:うつ状態, メンタルヘルス, 神経心理カウンセリング, 脳のメンテナンス, 脳科学
人間の脳細胞は、増殖しないとその昔考えられていたのですが、1990年代後半以降の研究で、
いくつかの脳の部位では新しい神経細胞が作られてる
ということが分かってきました。
その一つが、
「海馬」
と呼ばれる部位で、新しくつくられる神経細胞は
「成体海馬神経新生」とよばれるもので、AHNと略されます。
ここでは、難しそうに聞こえるので、とりあえず、海馬で作られる新しい神経細胞としておきましょう。
この神経細胞は、記憶にも関連しているのですが、
メンタルヘルスで重要なポイントは、
慢性的なストレスが、この新しい神経細胞が生まれるのを抑え込んで
「うつ状態」や「認知症」へとつながる可能性が高い
ということです。
脳科学の研究では、新しい神経細胞を作る働きがストレスで邪魔されるとうつ状態を引き起こしたり、委縮して、認知症を誘発するということが、明らかになっています。
これを逆に考えると、認知症を誘発することとなります。
新しい神経細胞が生まれるようにすれば、
うつ状態が改善され、
認知症になるリスクを減らせる
のではないかと。
ベクトルを逆に向けて考えてみるということです。
最近の研究で、この
新しい神経細胞を生まれさせるのに、
軽い運動が効果的
であるということが明らかになってきています。
うつ状態や認知症の改善には薬物療法が主流ですが、薬物だけでなく、運動で、
言い換えれば
自己治癒力を使って、精神的な問題の改善にアプローチできる
ことが科学的証拠=エビデンスをあげて、実証されています。
誰でも少し意識して頑張ればできる一歩なので、皆様もどうぞ運動を積極的に日常生活の中に取り入れられてくださいね。