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2020.03.06 職場のメンタルヘルスについての新しいキー概念:Psychological Safety: 心理的安全性・心理的安定性

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欧米で、職場でのメンタルヘルスを考える一つのキーワードとして、
「psychological safety(サイコロジカル・セーフティ)」
が、注目されています。

日本語では、直訳すると心理的安全性ですが、心理的安定性とも訳されることもあるようです。

実際のニュアンスはこの間ぐらいかなぁという印象で、
「サイコロジカル・セーフティ」とカタカナ読みして、
このニュアンスを拾った方が分かりやすいかなぁと個人的には思いますが、
とりあえず「心理的安全性」とここでは書いていきますね。

心理的安定性とは、
自分の属する集団の中にあって、
自分が対人関係を悪くするようなリスクのある行動をとっても、
この集団の中でなら大丈夫だ(=安全だ)
と感じること(正確な表現では認知すること)

です。

この場合の
リスクのある行動とは、
無知な行動、
無能な行動、
ネガティブな行動、
他の人たちにに負担をかけるような行動

をさします。

一人一人が心理的安全性をもって、
仕事に臨める集団であるならば、
自分の行動に対して、
他の人たちへのリスクを感じず(=不安にならず)、
他人にばかにされる身ではないか、
叱られるのではないかという気兼ね無しに、
自由に意見を述べ合うことができて、
また、仮に自分が失敗をしても率直に謝ることができます。

その結果、
職場での対人関係にも余裕ができて、
その集団=職場や会社の活力も増していく

と考えられます。

この心理的安全性という考え方は、
これからの職場のメンタルヘルスを考えるキー概念になると思われ、
また機会を見て、記事を書いていきたいと思います。

まだ日本語で充分に説明した書籍はありませんが、
ご興味のある方は、英語になりますが、次の論文が分かりやすいです。

Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams
Amy Edmondson
Administrative Science Quarterly
Vol. 44, No. 2 (Jun., 1999), pp. 350-383

また、書籍では以下の二冊ですね。
ではでは。

Psychological Safety: The key to happy, high-performing people and teams (英語) ペーパーバック – 2018/5/1
Dr Dan Radecki PhD (著), Leonie Hull (著), Jennifer McCusker (著), Christopher Ancona (著)
psychological safety_心理的安全性

The Fearless Organization: Creating Psychological Safety in the Workplace for Learning, Innovation, and Growth (英語) ハードカバー – 2018/11/20
Amy C. Edmondson (著)
心理的安全性の本

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